Thursday, August 23, 2007

少子化は大人のエゴに問題あり  「竹村衒一のああいっぺん言うてみたかった」

これも過去の雑文集からの抜粋です。

脳学者、茂木健一郎氏の「クオリア日記」にトラックバックを貼らせていただいたこの記事です。

この記事を掲載したブログは既に廃止しております。再掲いたしますのでよろしければ、ご一読ください。

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だいたいやね。少子化、少子化いうけれども、国土面積に比べて人口の過剰な日本にはエエことかもしれないと思っとるわけですわ。

これはエライ旧い資料やけれども、2001年のParis Times Squareに掲載されとる論文やけれども、「現在、日本では世帯数が4千4百万に対して住宅数は5千万戸ある」ゆうわけやね。

つまりは住宅の数が世帯数を上回っているので、どんな家か選ばなければ誰でも家に住むことができるわけやね。住宅需要が減り、土地や家の値段が下がって誰もが安くマイホームが手に入るようになるわけやね。

次に厳しい受験勉強をしなくても、多くの人が希望の学校に入ることができる。これも、少し問題があるけれども、まあエエことや。

最後に一人っ子同士が結婚したら、夫婦は両方の親から遺産を相続できるわけやね。遺産欲しさに高齢者を毒殺するような馬鹿者が出てくるかもしれんけれども、まあ今の希望を失なっとる青年に「お金の心配はせんでエエよ」いえるからまあエエことや。

ただ、問題なのは女性の社会進出に伴って「子供はいらん」いう夫婦があるとか、仕事が忙しゅうて嫁さんを選んどる暇がない、適当に相手を選んだら性格が会わへんかったゆうて離婚する夫婦が増えとることですわ。

東京都に至っては全国で一番低い1.03ゆう出生率なわけやね。

まあ、エリート層(まあ、職場から必要とされて引っ張りダコの人やね)の出生率が低いゆうのは、どこの国でもあることで、19世紀のアメリカでは、WASP女性の解放が進み、離婚率上昇と出生率低下が顕在化し、統計によると、1870年代のハーヴァード卒業生40~50代の3分の1が独身、セヴン・シスターズ・カレッジ(WASPの有名女子大学)卒業生の内、既婚者は40パーセントだったそうなんです。

現代の少子化問題に相通じる問題ですわ。

私がいいたいのはこういう人たちに、

「あいつは俺よりもはよ出世したから頑張らんぁあかんとか、隣はエエ暮らししとるから共稼ぎしてもっと贅沢なエエ暮らししたいとか、そんな自分のエゴを捨てて、脈々と続いてきたご先祖さまに感謝して、自分の遺伝子を次世代に運ぶことに力を入れなさい」

いうことやね。

自分の出世が多少遅れても、自分らは自転車に乗ってお買い物でも「自分には自分のポリシーがある」ゆうて信念を貫くことですわ。

ある先生(長田高校の社会科の先生やけれども)と話しとったんやけれども10代のこどもの時間は30代の大人の3倍重要やゆう意見で一致した。

ほんまに大事な訳ですわ。

日本は村社会の名残があって、あいつが出世したら俺もならばなあかんとか、お隣が立派な家具を購入したからウチも購入したいとかそんな横並び意識があるわけやね。そんな人には、

欲望は際限がないのやから「足るを知る」いう言葉を奉げたい。

結婚相手にも過剰な期待をしないことやね。

夫婦ゆうのは長い時間かけて共有した時間が大切なんですわ。お互い違う価値観をもっとるゆうのは当たり前で、徐々に時間をかけて夫婦間でアジャストしていくわけですわ。

アインシュタインが、

「結婚とは恋愛という一時的な感情を長く持続させようとする努力である」

ゆうとるわけやけれども、僕は「モーレツ」「デリーシャス」に続いて“Lifestlyle Superpower“(生活大国)目指して、

「ビューティフォー」(感嘆詞、その人の生き方に感嘆して発する言葉)

いう言葉を提唱したいね。
(2006年4月23日記)

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