Monday, April 02, 2007

日米比較 Discussionする日本人

 某金融機関に勤務する川本女史が言った。

「どうして日本人は議論しないんでしょう。議論しなきゃ何も始まらないのにね」

まさにその通りだと思った。

昔、読んだ深田祐介さんの『新西洋事情』(新潮文庫)に、西洋人は会議では、口に唾しながら激しく議論し、時には激昂したりもするが、会議が終わると一変、喧嘩をしていた二人が何事もなかったかのようにニコニコしながら握手を交わして食事を一緒にとる、といった光景を見て驚いた、とその本に書いてあった。

西洋人にとって議論は、その場限りのものであり、プライベートな交流には何も影響を及ぼさない、と書いてあった。

おそらく西洋人は議論を情報交換の場と心得ており、お互いの立場を主張し理解してもらうことに議論の意義を見出しているのだろう、と考える。

これは、日本人にはなかなか出来ない芸当である。日本人が議論したならば、お互いその傷を後々まで引きずってしまうのではないだろうか。

「和をもって貴し」となす日本人が生来、議論を嫌うのはわかるが、おそらく日本人は議論下手なのではないか。

いまだに、外資系の会社でも議論することはタブーだという。

お互いの優劣を競う議論ではなく、建設的な情報交換をおこなう議論ならば、大いにするべきだと思いますが、如何でしょうか。

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